印刷インキの出来るまで
印刷インキの種類は印刷素材、版式、後加工の有無や要求特性によって各種あり、それぞれに適した原材料を選択し、製造されます。大別して高粘度のペースト状と低粘度の液状に分けられ、ワニス製造、練肉・分散、調整等の工程からなります。平版や凸版インキなどの高粘度ペースト状インキはまず、合成樹脂、乾性油、溶剤などをワニス釜で加熱溶解してワニスをつくります。練肉・分散では、ワニスと顔料をミキサーまたはニーダーでプレミキシングし、これをアジテータミルや3本ロールミルで練肉し、希釈ワニス、溶剤などを加えてベースをつくります。
調整では、色、粘度調整、品質チェックを行い仕上げます。グラビアやフレキソインキ等の低粘度液状インキは、まず樹脂と溶剤を攪拌溶解してワニスをつくります。練肉・分散では、大ロットではサンドミルを、小ロットはアトライターを使用します。調整では、色調、粘度調整、品質チェックを行います。スクリーンインキは粘度が中間であり、3本ロールミル、アトライターなどで製造されます。充填では、大ロット製品はローリーやドラムに、中小ロット製品は石油缶や1kg缶に充填、ラベルを貼って出荷します。